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世界四大文明は嘘っぱち!?学校では教えてくれない話

世界四大文明にエジプト文明、黄河文明、メソポタミア文明、インダス文明なんだそうですが、しかしおかしくないですか?

アメリカ大陸にも文化はあったしオーストラリアだって文明はあったはず。

ギリシャ文明もこの4つの文明から派生したというのは無理がある。

 

 

 

どうも~世界四大文明とかいうとんでも理論が中学生の頃から引っかかっていた@kesuikemayakuです。

僕と同じように納得いかないと思った人は結構いるはずです。

今回はそんな疑問を完全に解決していきたいと思います。

 

 

 

世界四大文明とは?

世界四大文明(せかいよんだいぶんめい)とは、人類の文明史の歴史観のひとつ。歴史上、4つの大文明が最初に起こり、以降の文明はこの流れをくむとする仮説。

ここでいう「四大文明」とは、メソポタミア文明・エジプト文明・インダス文明・黄河文明をさす。

 

 

 

長江文明、メソアメリカ文明、アンデス文明などは基本的に含まれず、アメリカ大陸の文明を含めて六大文明と解釈することもある。

欧米では、「肥沃な三日月地帯」や前述の六大文明などといった人類の古代文明の発祥の地を「文明のゆりかご」(Cradle of civilization)などと呼ぶ。

 

 

 

こういう仮説ですね、しかしこの説は穴だらけで理にかなっていない。

四大文明ではあまりにも数が少なく不自然。

 

世界四大文明を学校で教えるのはおかしい?

 

おかしいですよ。
メソアメリカ文明やエーゲ文明など、世界各地の20か所程のに文明が同時多発的に誕生したとするのが現在のグローバルヒストリーの通説です。
欧州は欧州で、メソポタミア文明・初期エジプト文明をまとめて「肥沃な三日月地帯」などと呼び、

人類の文明の発祥と考えるという独りよがりなことをやっていましたが、現在に至るも昔の歴史観を引きずっているのは東アジア位ですね。

 

 

 

現在の考古学において古代文明とされているのは

  1. メソポタミア文明
  2. エジプト文明
  3. インダス文明 (インド・パキスタン文明)、
  4. スキタイ文明(反対あり)、
  5. エーゲ文明(キクラデス文明 · ミノア文明 · ミケーネ文明)、
  6. 中国文明 (黄河文明 · 長江文明 · 遼河文明)、
  7. メソアメリカ文明(オルメカ文明・マヤ文明・トルテカ文明・サポテカ・アステカ文明)、
  8. アンデス文明 (モチェ文明 · ナスカ文明 · ワリ文明 · ティワナク文明 · シカン文明 · チムー文明 · インカ文明)、
  9. アマゾン文明
  10. スワヒリ文明

 

があります。

 

 

 

 

世界四大文明を広めたのは19世紀末の中国の思想家

梁啓超は歴史を研究していた専門家ではありません

19世紀末の中国の思想家で戊戌の変法運動の指導者の一人です。

彼の変法自強運動(1898年)は当時の中国の保守派の反対を受けて失敗してしまい、梁啓超は海外(日本など)に亡命しました。

 

 

20世紀初頭、中国は西欧列強や米国、日本などの侵略を受けて、半植民地の状態になっていました。

多くの中国知識人たちはこの状態を憂えて、悲嘆にくれましたが、梁啓超は彼らを励ますために「四大文明」そして、「中国はその中のひとつで偉大な文明」という概念を展開しました。
「古いからどうだっていうの」というのは、現代の日本人の感覚で、「古から連綿と続く文明社会」というのは、中国人たちに自らの偉大さを印象付ける格好の論法だったんですね。
つまり、「四大文明という偉大な世界人類の文明の一角を占める中国は偉大であり、私たちは自信を持つべきだ」と主張したんですね。当時の中国人(知識階級)はこの論理に飛びつきました。

 

 

 

彼は「中国は弱くない。中国は素晴らしいんだ」と中国国民に民族主義の自覚を促した人物で、その“中国文明の偉大さ”の根拠として、この『四大文明仮説』を使用しました。
「現代(20世紀初頭)のヨーロッパ文明の源はギリシア・ローマ文明であり、それはオリエント文明(メソポタミア文明とエジプト文明)に起源があり(大きな影響を受けていて)、中国文明はそれと伍するモノである」と説いているんですね。

日本でこの説が受け入れられたのは、「中国文明の流れをくむ日本は欧米と伍しうる」という文脈が成立したからなんですね。
これが中国とその周辺の東アジアでこの説が教科書にまで採用された理由です。

 

 

 

そして、日本もその理論に飛びついたんですね。

 

 

 

日本の軍部をはじめとする国粋勢力です。

知識人や研究者や学者は違いますよ。佐藤湖南のように、はなから笑う飛ばすような人が多かったのです。

軍部の人間はこの「黄河文明が周辺文明の母体となり、今日(20世紀初頭)の東アジアが作られた」という論法をアジア・モンロー主義、欧米勢力のアジアからの排除という主張の基幹にしたのです。

 

 

「黄河文明を母体とする東アジア(東南アジアも含む)は元々一つであり、アジアの内政(日本や中国、朝鮮などの国際関係)に欧米は口をはさむべきでない」

という論理で、後の大東亜共栄圏構想の元になってしまいました。

 

 

 

 

 

今日、太古の祖文明が、いくつあったかという議論は決着していません。

どの文明も多かれ少なかれ他の影響を受けているので、完全に独立した文明であるという証明がつかない事が多々あるからなんですね。

 

 

 

現代の日本で四大文明などと主張する専門家は歴史学にしろ考古学にしろまずいません。
中国の学会でも四大文明は死語です。既に黄河文明に匹敵する長江文明が解明されていて、四大文明を主張すると、長江文明が説明できなくなるからです。

ただ、小中学校では教えています。この辺の改革はもうしばらくかかりそうです。

 

北朝鮮や韓国は「大同江文化」を加えて五大文明で教えている

北朝鮮では五大文明と教えているんですね。四大文明+大同江文明(朝鮮半島の付け根の部分にある河)で、五大文明だそうです。

『世界四大文明』は、中国の梁啓超の『二十世紀太平洋歌』に原型が見られる造語ですね。

 

 

欧米では『肥沃な三日月』地帯などの言葉があるとおり、「古代の先進地域メソポタミア、それに対抗する後進のエジプト」など、四大文明仮説は受け入れられませんでした。

考古学が進展した現在では、メソポタミアの前にアナトリア東部や地中海東岸に先進の文明があった事、

 

 

インダス文明はメソポタミア文明の強い影響を受けている事、メソアメリカや南アフリカ(ジンバブエ)でも独自の先史文明があった事、

さらには中国内ですら黄河文明と別の起源を持つ長江文明などがあった事が証明され、『四大文明』は各国の考古学学会(中国の考古学学会ですら)では全くの死語です。

 

 

 

 

 

歴史の政治利用は続く

習近平は

「四大文明の中で中華文明だけが中断なく続いてる」と主張しています
が、これは妥当でしょうか?

 

 

 

【文明や文化の定義次第だと思います】

中国はいろんな民族が覇権をめぐり争っていてその度に虐殺が行われていたりするし

文明というか文化がずっと続いているとは言い難い気がしますけど。

 

 

王朝が滅んだだけじゃなくて完全に異民族が支配しちゃったらもはや同じ文明とは言えないというのが@kesuikemayakuの見解です。

 

 

文明とは何?

そもそも文明とは何かという議論について、文明は複数は存在しないという見解があります。

 

つまり文明とは未開状態の対置概念である見解です。

例えば、エマニュエル•トッドは家族構造と人口統計にもとづいて世界を認識していて、宗教や表面上の文化のみで文明を分けるべきでないと述べています。

 

ただし、アメリカ合衆国の政治学者サミュエル•P•ハンティントンは、

主要文明は12個存在し、そのうち7つは現存せず、新たに2個または3個の文明が加わったと考えれば、

現在の主要文明は7個または8個であるとしています。

そもそも、欧米では4大文明という概念は一般的ではありません。

欧米では中国文明は小麦の原産地であるメソポタミア(今のイラク周辺)文明が2000年程度遅れて伝播しただけとしか認識していません。

 

また、シュペングラーは『西洋の没落』で文明を文化のたどり着く終着点として認識しています。

 

【サミュエル•P•ハンティントンの主要文明】現在の残っている文明

【西欧文明】(Western civilization)

8世紀に発生し、西方教会に依拠した文明圏です。

 

【ラテンアメリカ文明】(Latin American civilization)

西欧文明と土着の文化が融合した文明、主にカトリックに根ざしている文明圏です。

【東方正教会文明】(Orthodox civilization)

16世紀にビザンティン文明を母体として発生し、正教に立脚した文明圏です。

 

【仏教文明】(Buddist civilization)

ブータン、カンボジア、ラオス、モンゴル、ミャンマー、スリランカ、タイなど。

ただし、ハンチントンは仏教文明は国際政治において主要文明ではないとしています

 

【中国文明】(Sinic civilization)

紀元前15世紀頃に発生し、儒教に基づいた文明圏であり儒教文明とも呼びます。

その中核を中国として、台湾、朝鮮、韓国、ベトナム、シンガポールから成ります。

 

【ヒンドゥー文明】(Hindu civilization)

紀元前20世紀以降にインド亜大陸において発生したヒンドゥー教を基盤とする文明圏です。

【日本文明】(Japanese civilization)

2世紀から5世紀において中華文明から独立して成立した文明圏であり、日本一国のみで成立する孤立文明です。

サミュエル•P•ハンティントンは中華文明から独立した文明であると日本文明を紹介していますが

 

実際のところ、日本神話である古事記に中華文明と似ている部分はなく全く別の文明である。

中華文明と日本文明はお互いに影響を受けているだろうけど。

 

世界最古の磨製石器(約3万年前)や世界最古の土器(1万7000年前)が見つかっており

中国大陸よりも古い土器がある、このため中国から文明が派生したわけではない。

 

 

日本独自の宗教や考え方は日本にしかなく、現代に続いている唯一の文明だと思っています。

 

【イスラム文明】(Islamic civilization)

7世紀から現れたイスラム教を基礎とする文明圏です。

【アフリカ文明】(African civilization)

アフリカ世界における多様な文化状況に配慮すれば、文明の存在は疑わ
しいものであるため、主要文明に分類できないかもしれません。

【参考】
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Clash_of_Civilizations

【文明のゆりかご】(Cradle of civilization)

旧大陸の文明の発祥地は小麦の原産地であるメソポタミア(今のイラク周辺)で

 

新大陸の文明の発祥地はトウモロコシの原産地であるメソアメリカ

ジャガイモの原産地であるアンデスと言われています。

 

その為、メソポタミアで始まった旧大陸の文明はエジプトやインドには素早く伝播しました。

 

しかし、中国に文明が伝播したのはヒマラヤ山脈の為に2000年程度遅れました。

 

理由はヒマラヤ山脈が文明伝播の障害になったからと考えられています

また、メソアメリカとアンデスで始まった新大陸の文明は地理的に離れた北米やパタゴニア(コロラド川以南の地域)にはあまり広がりませんでした。

 

【参考】
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Cradle_of_civilization

【シュペングラーによる文化の定義】

シュペングラーによると文化とは神話的世界、あるいは歴史感覚を持たない無時間性の状態に始まり、

【宗教的高揚】【民族意識の発達】という特徴によって定義されています。

 

つまり、文化は精神性(宗教性)あふれる社会の発展段階です。

【参考】
(The Decline of the West)
https://archive.org/details/Decline-Of-The-West-Oswald-Spengler

【シュペングラーによる文明の定義】

シュペングラーによると文明は【唯物史観の勃興】【民族意識の消滅】
【世界都市への発達】という特徴によって定義されます。

つまり、
文明は社会が世界都市化し、生産活動が活発になり経済活動が活発になる。

物々交換なんかが行われるようになったり、民族ではなく大きな単位、国に所属しているというのが文明の証だと主張するわけです。

 

 

 

まとめ

世界四大文明は嘘というか完全に否定された仮説。

まとめると

  • 梁啓超という19世紀末の中国の思想家が中国国民を励ますためのプロパガンダ。
  • 日本の軍部もこれに同調した。 知識人は失笑していたみたいですけど。
  • 現在の考古学では約20以上の文明があった。
  • 文明の発展には穀物が関係している。
  • 日本は独自の文明があったのではないか?

 

 

日本では青森県大平山元I遺跡(おおだいやまもといちいせき)で発掘された実質的に世界最古といえる土器(各種の年代測定により1万6500年前の物と判明)があり

縄文時代も文明と言えるレベルまで発達していたのではないかという議論がされているみたいですね。

学校では教えてくれない雑学でした!

 

ではでは(^q^)ノシ

 

 

 

 

 

 

 

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